ホン·セヨン
2011弘益大学美術大学絵画科美術学博士卒業
2007 東京芸術大学油絵材料技法研究室研究生課程修了
2002弘益大学美術大学絵画科大学院
1998 弘益大学美術大学絵画科卒業
日本巡回個展
2024 Dreaming Garden(ギャラリーモト、京都)
2021 The Healing(アトリエコメット、東京)
2020 Double Happiness(ギャラリーモト、京都)
2019 幸福 (Gallery Finger Forum, 名古屋)
2018 夢 (Gallery Finger Forum, 名古屋)
2017 The Healing Forest (ジャグロ画廊、岐阜)
2016 Happiness(ギャラリーモト、京都)
2015 Forest for Peace (ギャラリーカフェ 月you, 広島)
2014 The Happy Garden(ハイアットホテルギャラリー、大阪)
2013 The Present (銀座G2ギャラリー、東京)
2012 幸せな森 (ギャラリーパーム、東京)
韓国の作家ホン·セヨンは、日本2011年福島原発事故以後、治癒と希望のメッセージを伝えるために2012年ギャラリーファームアで招待展を開催した。2012年から2021年までの10年間、大阪、広島、京都、名古屋、岐阜など日本全国を巡回して展示した。 そして韓国と日本との政治的冷戦、世界的なパンデミック、病気、災害などに傷ついた魂に向けた治癒のメッセージを引き続き伝えている。
そして、2024年に京都で「幸せな庭園」というテーマで展示を開催する予定だ。 この展示は日本で1月に、そして来月2月(旧暦1月)に韓国でリレー展示を行う。 この展示を通じて絶望の中で生きている多くの人々が新しい夢を見ることを希望する。
The Blessed Forest -ホンセヨン展に寄せて
昨年一年のあいだに地震、津波、台風など絶え間ない自然災害に前例のない病を患ったこの場所にも、希望に満ちた新年がやってきました。身も心もお疲れの皆様に新年最初の贈り物として、私は迷うことなくホンセヨンの「幸福の森」をご用意いたしました。初めてホンセヨンの絵と向き合った時、幸福の森に登場するフクロウの晩餐に用意された祝福の意味を通じて、ねぎらいと希望のメッセージをお伝えしたくなったのです。
インドネシアの熱い空気から来たような色彩、植物図鑑を見ているかのようなこの楽しさ。色とりどりの葉っぱと植物、足の見えない食卓、3番カメラを意識しているシットコムのような姿のフクロウたち。さらに詳しく見ると、羽を備えているもののめったに羽を広げない夜の鳥たち(フクロウ)の一方で、根を備えているもののあまりに躍動的な葉と植物たちで対照をなした若干不都合な逆説的動機を誘発させています。とりあえずの見た目はそうなのです。しかしフクロウを意識した夜。それは自己省察を意味しています。ホンセヨンの食卓は、夜に用意される自己省察の晩餐です。神はおらずそのペットが象徴のように込められた絵は、飛ばない鳥たち(フクロウ)を介し無意識の内面をじっと覗き見て、率直な自己告白を器に盛って出すようにします。それはまるで心臓があっても心臓が脈打たぬかのように感じられる、ニルヴァーナ-Nirvana-の音楽を聞いているひとりの少女の酷い成長痛のような記録を持っています。あまりに情熱的で止まってしまいそうであり、あまりにか弱くて飛び立ちたくなる、しかし少しは隠密で受動的なそんな人間の内面を持っています。
人間は自然を破壊しますが、人間が癒しを受けるのは自然です。ホンセヨンの絵を見ていると、彼女の招待した晩餐にて神(自然)に対抗した人間の勇気と、そして無力感を夜に広げられた食卓で糾弾させ、アシッド(Acid)濃度でいうところのPH2.0の彩度を持つ色とずんずん伸びてゆく幹が、癒しというよりは自ら吐き出して起こる告白と希望の成長痛を語りかけています。
作家は食卓の上に、空っぽの容器へ花、木の幹、木の実などの植物を生けて生命の神秘を表現しました。この生命の森で不幸と苦難が祝福に変わる神秘さを皆様とともに分かち合い、喜びにあふれた一年となることをお祈りいたします。
パムアギャラリー 代表 チャンラミ